現在,研究室では以下のロボットを使用しています.
高性能なモータと多種多様なセンサー,それらをRS485で接続しコントロールする頭脳を背負ったロボット.開発元は,ロボットの名前にも冠しているSpeecysである.OSがNetBSDであることから開発用マシンなど外部のPCとの連携が汎用的になる.加えて,ロボット用プログラミングもUNIXプログラミングの延長となるため(特に情報系の人間にとっては)とっつきやすい.大きさ・重さも手軽に持ち運べるくらいであり,つい傍に置きたくなるサイズである.
レゴ マインドストームは,体を作るブロックと周りを視るセンサー,体を動かすためのモータ,そして頭脳にあたるCPUブロックからなる.扱う工程は,主に体を作る工程と体を動かすプログラム作成の工程に分かれる.体の作成はレゴブロック組み立ての感覚で非常に簡単に扱える.その割りに3次元の実体を持ったロボットを作成するのはなかなか難しく,手軽な「ものづくり」の勉強になる.そうして作った体を動かすためのプログラムもアイコンベースで簡単に作成できるものである.簡単に,とはいってもマルチスレッドのようなものも簡単に実現でき,ロボットに対するプログラムとしては従来の高級言語(C言語など)よりもよっぽど適しているのではないかと思う.ただ,アイコンを扱う煩雑さ,というのもやはり存在するが,NQCといったC言語ライクのコンパイラなどが存在するので,比較的自由にプログラム開発の環境を選べる. このように,実体もプログラムも簡単に作れるのは非常にすごいものである.その結果,ロボットの体を作成し,それに合わせてプログラムを作成し,作成したプログラムで動かした結果ロボットの体を改善し,またプログラムを作る,というサイクルを早く簡単に行うことができるのが,レゴ マインドストームである.
ロボットを製作することは,機械加工から機構学,電気/電子回路の設計からプログラミングまで様々なスキルを必要とする.逆にいうと,ロボット製作はこれらスキルを修得するための良い機会を与えてくれる.ここでは,実際に製作したロボットを紹介する.なお,ロボット製作に必要なスキルとそれを得るためのゼミ会は,ロボットゼミにて紹介している.