移動能力を獲得したことにより,応用範囲が広がりましたが,問題も生じました.それはロボットの扱い方が非常に難しくなったことです.移動能力のないロボットでは,どのような状況で用いられるか想定しやすいのでロボットを扱う側は楽でした.ところが,移動能力を獲得したことで,極論をいうとロボットはどこへでもいけるようになりました.家庭内で使われていたロボットが家を出て,会社まで弁当を届けにいく,ということも可能です.そのため,事前にどのような用いられ方をするか,どのような環境で動くことになるのか,予想することが難しくなりました.
ここでは,現実のロボットが直面する動的環境を"実環境"と呼びます.