Armadillo-300

Armadillo-300とは

Linuxベースの組込みボード

準備

ネットワークの申請

室蘭工業大学内でネットワークを使用する場合,情報メディアセンターへIP申請を行う必要がある.

物品確認

ここでは特にLinuxゼミにて購入したもの一式を示す.

  • Armadillo-300一式
first read

図1. はじめにお読みください

package

図2. 内容物一覧

  • USBtoシリアル変換ケーブル
cable

図3. USBtoシリアル変換ケーブル

  • サーボ・センサコントローラなど
package

図4. サーボ・センサコントローラなど

物品一覧

表1 物品一覧
商品名 型番 会社名 個数 備考
Armadillo-300 一式     1 詳しくは「はじめにお読みください」
AC-DCアダプター5V     1 サーボ用電源
電源接続ケーブル     1 AC-DCアダプターとサーボコントローラを接続
RCサーボコントローラ AGB65-RSC 浅草ギ研 1 付属品:AGB65電源ケーブル, AGB65接続ケーブル, ジャンパピンx2
センサー入力ボード AGB65-ADC 浅草ギ研 1 付属品:AGB65電源ケーブル, 電源延長ケーブル, 通信ケーブル
PC接続ボード AGB65-232C 浅草ギ研 1 付属品:AGB65電源ケーブル, 5V接続ケーブル, PCケーブル
PSD距離センサー AS-PSD 浅草ギ研 1 距離レンジは10cm~80cm
RCサーボモータ(RC/HOBBY) R/C HOBBY 8.0G R/C HOBBY 1  
シリアルポート接続ケーブル     1 Armadillo-300のシリアルポートとAGB65-232Cを接続

使用ソフト

通信用ソフト

  • TeraTerm (Windows)
  • minicom (Linux)
    • apt-getでインストール(Debian)

USBtoシリアル変換ケーブルドライバ

付属のCDからインストール.

最初にUSBtoシリアル変換ケーブルをPCに接続.ドライバを求められるので,付属のCDをPCにいれ,インストール.

Windows 7などでは不必要かもしれない.

初期接続

接続

Armadillo-300とPC,および電源を図6のように接続する.

connection

図6. 接続図

特に注意するコネクタの向きは図7のようになる.

connector

図7. 注意するコネクタ

また使用するACアダプタは以下のものを使用する.

  • アイコー電子株式会社製
  • I/P:100-120V 50/60Hz 0.3A
  • O/P:DC 5V 2.3A
AC adapter

図8. Armadillo-300用ACアダプタ

シリアル通信準備 TeraTerm

TeraTermを用い,以下の手順でArmadillo-300に接続する.

  • TeraTerm起動
  • 「TeraTerm:新しい接続」の画面にてキャンセル
  • 設定(S)-シリアルを選択し,下記の画面
TeraTerm Setting

図9. TeraTermの設定

  • 以下の内容で設定
    • ポート
      • USBtoシリアル変換ケーブルで使用しているポート
      • 一般に繋げているポートが自動的にでる.
    • 転送レート
      • 115,200bps
    • データ長
      • 8bit
    • ストップビット
      • 1bit
    • パリティ
      • なし
    • フロー制御
      • なし
  • リセットボタンを押して起動確認
TeraTerm Connection

図10. 起動確認

position of reset

図11. Armadillo-300のリセットボタンの位置

その他

起動確認できない場合

windowsのデバイスマネージャーからUSBtoシリアル変換ケーブルのプロパティを選択し,詳細設定からポート番号を変更してみる

表示がおかしくなった場合

文字が遅れて表示されるなど,表示がおかしくなることがある.この場合,TeraTermの再起動をすること(armadillo300の再起動は不必要)

ログイン

通信ソフト上でloginプロンプトが出たらログイン

  • ユーザ名:root
  • パスワード:root
    • 初期パスワードは付属ドキュメントを読んで確認すること.

初期設定

重要事項

注意事項

Armadillo300には有線LAN,無線LANが存在する.同一セグメントで動作させる場合,以下の状態にするとネットワークの動作が保障されない.

  • 片方を固定IPで,もう片方をDHCPでIPを設定する.
  • 両方固定IPの場合に,両方にgatewayを設定する.

Armadillo-300搭載LAN

  • デバイス名
    • 有線LAN:eth0
    • 無線LAN:ath0

無線LAN設定のためのソフトウェア

  • wlanconfig
  • iwconfig
  • ssh

インストール(apt使用)

aptで用いるソフトウェアパッケージリストの更新

  1. vi /etc/apt/sources.list

  2. 以下を追加

  3. 編集終了([ESC]-:q)

  4. apt-get update

    • リストのアップデート

必須ソフトウェアのインストール

  1. apt-get install wireless-tools madwifi-tools
  • 途中で容量確認等のプロンプトが出るので,全部 y を入力する.
  1. 無線LANステーションの許可申請等で必要な場合,下記を実行
  1. 注意:無線LANのMACアドレスは全部設定し終わるまで取得できない.そこでMACアドレスが必要な場合は,まず以下の手順で適当に設定し,MACアドレスを取得する.
  2. wlanconfig ath0 destroy
  3. wlanconfig ath0 create wlandev wifi0 wlanmode sta
  4. ifconfig ath0
  • これでMACアドレス取得
  • HWaddr の項目がMACアドレス
  1. apt-get install ssh

sshの設定

  1. vi /etc/ssh/sshd_config

    • PermitRootLogin yes
      • rootでログインするのを許可する
      • 本来,一般ユーザを登録するので,基本的にはPermitRootLogin noで.yesにする場合は,セキュリティ的に問題があることを認識し,熟考すること.

無線LAN設定(有線・無線LAN共通設定)

コンピュータ名の設定

vi /etc/hostname

  • コンピュータの名前を入れる
  • 例:armadillo300.csse.muroran-it.ac.jp

プロキシ設定

vi /root/.bashrc

固定IPの設定

ここでは,有線(eth0)・無線LAN(ath0)に固定IPを付与する.どちらかのみ設定したい場合は,該当部分を読み飛ばすこと.

  • /etc/network/interfacesの設定
    • vi /etc/network/interfaces (注意:/etc/network/interfaceを編集する.)
auto lo eth0 ath0
iface lo inet loopback
iface eth0 inet static
    address ***.***.***.*** (注意:***.***.***.*** はシステム管理者によって与えられたIP)
    netmask ***.***.***.*** (注意:***.***.***.*** はシステム管理者によって与えられたネットマスク)
    network ***.***.***.*** (注意:設定可能項目として記述.実際には記述しなくてよい)
    broadcast ***.***.***.*** (注意:設定可能項目として記述.実際には記述しなくてよい)
    gateway ***.***.***.*** (注意:***.***.***.*** はシステム管理者によって与えられたゲートウェイ)
iface ath0 inet static
    address ***.***.***.*** (注意:***.***.***.*** はシステム管理者によって与えられたIP)
    netmask ***.***.***.*** (注意:***.***.***.*** はシステム管理者によって与えられたネットマスク)
    pre-up wlanconfig ath0 destroy
    pre-up wlanconfig ath0 create wlandev wifi0 wlanmode sta
    wireless-essid *** (注意:*** はシステム管理者によって与えられた無線LANのESSID)
  • DNS設定(有線・無線LAN共通)
    • vi /etc/resolv.conf
nameserver ***.***.***.***

DHCPによるIP設定

ここではDHCPサーバにより有線・無線LANにIPを自動割付することを考える.有線・無線のどちらかのみ設定したい場合は,該当部分を読み飛ばすこと.

DHCPサーバが適切に設定されていれば,DNSの設定も自動的に行ってくれるため,ここでは割愛する.必要があれば,固定IPの項目のDNS設定を参照のこと.

  • /etc/network/interfacesの設定 †
    • vi /etc/network/interfaces
auto lo eth0 ath0
iface lo inet loopback
iface eth0 inet dhcp
iface ath0 inet dhcp

ネットワーク設定確認

  1. /etc/init.d/networking restart
  • ネットワークの再起動
  1. ログアウト・ログイン(プロキシを更新)
  2. 設定確認
  • ifconfig -a
  • eth0などの項目を見て,IPアドレスが割り振られていることを確認
  1. 設定確認2
  • TeraTerm等で割り当てたIPにSSHでログインできることを確認

その他情報

情報書き込み

flatfsd -s

/etc/config以下の変更を有効に

flatfsd -w

初期化する

/etc/default/で初期化

無線LANのコマンドによる手動設定

  1. wlanconfig ath0 destroy
  2. wlanconfig ath0 create wlandev wifi0 wlanmode ***
  • ***:通信モード.以下のモードが指定可能
    • sta: 通信モードManaged, アクセスポイントを介しての通信方式
    • ap: 通信モードMaster, Linux組み込みボード自体がアクセスポイントとして機能
    • adhoc: 通信モードAd-Hoc, アクセスポイントを介さず他の機器と1対1で通信を行う方式
  1. iwconfig ath0 essid ***
  • ***:ESS-ID
  1. ifconfig ath0 ***.***.***.*** up
  • IPの設定
    • IPを手動で設定する場合
      • (***.***.***.***: IPアドレス)
    • IPをDHCPで設定する場合
      • dhclient ath0

参考

  • ここ
    • armadillo-300 startup guide pdfのp.22あたりから

演習のための直前準備

  • 全ての電源が入っていることを確認
  • TeraTermでarmadillo-300にログインできていることを確認
  • 演習用のディレクトリを作成し,そのディレクトリに移動していることを確認
    • 演習後は消すこと
  • 演習用ディレクトリにて,プログラムファイルを作成し,コンパイル,実行を行うこと.
    • コンパイル例:プログラムファイル:sample.c, 実行ファイル:sample * gcc sample.c -o sample
    • 実行 * ./sample

注意事項

  • /root以下に自分の作業用ディレクトリを作成し,プログラム等はそこで作業すること.
    • 演習終了後はディレクトリごと削除すること
  • armadillo-300の起動時に時間のかかる処理がある(DHCP探査, fsck, etc.).Ctrl-Cで飛ばすことも可能であるが,おかしくなる可能性あり
    • 現在わかっている症状
      • fsckを飛ばすとxconsoleの処理中にとまる