振る舞いを通してロボットの知能を考えていく時,重要となるのが環境との相互作用です.「動く」ということは環境への適応の手段であり,環境を変化させる力です.これはロボットから環境への作用です.これに,環境変化に伴って環境に適応するためにロボット自身が変化するメカニズム(環境からロボットへの作用),これが機能したときに環境との相互作用が成り立ちます. 短期的には -ロボット ⇒ 環境: --ロボットの動きによる一時的な環境変化 -環境 ⇒ ロボット: --環境変化に対する適切な動きの知識の獲得 が考えられますが,更に長期的視点として -ロボット ⇒ 環境: --ロボットの動きによる不可逆的な環境変化 -環境 ⇒ ロボット: --環境変化に適応するための自身の構造の変化 などが考えられます. 更に,継続的な相互作用が起こることによって,ロボットと環境の継続的な適応・変化が起こり,新たなロボット・新たな環境の創発が起こることが期待されています.そのために,よりよい相互作用とは何か?よい相互作用を実現するにはどうしたらよいか?が考えられています. #ref(Cognitive Developmental Robotics.png,center,zoom,75%)