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#author("2019-05-08T12:34:56+09:00","ldap:nek","nek")
注目したいのは,「知能」そのものをつくるのではなく,「知能」の種と「知能」を発現していく過程をデザインしたい,ということです.

我々は,「知能」は出来上がったものであると考えます.
それは田中さんや佐藤さんや犬のポチや名もなき昆虫など,「個体」が持っているものです.
その「知能」は「個体」が生まれてから得た経験をもとに形作られ,その「個体」特有のものとして存在します.
我々は,各「ロボット」のための「知能」をデザインするよりも,何があれば経験をもとに「知能」を発現させることができるのか,経験を活用するどのようなプロセスが「知能」を形作ることができるのか,そこに興味を持っています.

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振る舞いを通した知能の場合,出来上がった「知能」とは周りに合わせて動ける状態となります.暑くて死にそうなとき,日陰に行くのか,風通しの良い場所に行くのか,さらには舌を出して放熱するのか(犬など)など,選択肢はいくつかあります.その時,風がなければ日陰に行くかもしれないし,日陰がなければ風通しの良い場所に行くかもしれないし,暑さの度合いとエネルギー消費を考えて舌を出しておけば十分と考えるかもしれません.これまでの経験と今いる状況に合わせて適切な行動がとれる,という状態が「知能がある」という状態と考えられます.

その時,知能の種と発言していく過程は,「学習できる能力」と「試行錯誤して経験をためて学習していく過程」と考えられます.
そこで「機械による学習手法」をベースとして周りの状況に適応し活動し続けることのできるロボットが「結果的にできる」知能の種と過程を模索していくことが私たちの興味となります.

//しかし「学習できる能力」そのものが有用であり,進化を通して獲得してきた「周りに合わせて動けるための能力」であり,学習能力自体も「出来上がった知能の一部」ととらえることも可能です.
//更には「学習できる能力のもととなる要因」と「学習できる能力を獲得するまでの過程」も考えられます.